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ミュンヘン2025

先日、ミュンヘン・ハイエンドショーに出展してきました。

 

今年は、他社からも光カートリッジ対応のフォノイコライザーが多く登場したこともあり、なんと過去最多となる11の試聴室で、光カートリッジによるデモンストレーションを行っていただきました。

 

会期中にも、新たに10社以上のメーカー様から「光カートリッジ用のイコライザーを製品に搭載したい」とのお話をいただき、今後さらに対応製品が増えていくことを実感しています。

 

これほど多くのメーカー様が対応製品を出してくださっていることは、本当にありがたく、また、世界で唯一光カートリッジを製造している立場として、改めて身の引き締まる思いです。

 

正直に言うと、イコライザー回路を公開した当初は「どのメーカーも採用してくれないのでは」と不安に思っていました。というのも、光カートリッジはDS Audioだけが製造している特殊な製品であり、万が一当社が製造をやめた場合、それに対応する製品も使えなくなってしまいます。もし自分がアンプメーカーだったら、そういったリスクのある仕様にはなかなか踏み込めなかったと思います。

 

それでも、これだけ多くのブランドが採用を決めてくださったのは、光カートリッジの可能性を信じてくださったからであり、そしてDS Audioの将来にも期待を寄せてくださっているからこそだと思います。

 

これからも、お客様のために、そして当社に信頼を寄せてくださったメーカー様のためにも、少しずつではありますが、より良いメーカーを目指して努力を積み重ねていきたいと思っています。

 

今回のミュンヘンは「最後のミュンヘン開催」となることもあり、例年以上にたくさんの方が来場されていた印象でした。私はというと、ありがたいことに1時間おきにミーティングが続いており、会場を見て回れたのは最終日のほんの少しの時間だけでした。

 

その短い時間の中でも、あらためて感じたのは「これだけたくさんのブランドがひしめく中で、生き残っていくのは本当に大変だな」ということです。

 

他国のオーディオショーでは、ある程度選ばれたブランドが出展しているため、あまり目立たないブランドや姿を消してしまったブランドに気づくことは少ないのですが、実際には毎年たくさんのブランドが生まれ、そして消えていっています。

 

ミュンヘンでも、毎年初めて見るブランドが多数出展していますが、数年後にも名前を残しているブランドはそう多くありません。

 

そんな中で、きちんとブランドを認知してもらい、さらに製品を選んでもらえる存在になるためには、他社との違いをしっかり打ち出しながら、地道な努力を続けていくことがとても大切だと感じました。

 

私たちDS Audioは、「Creating the Future of Analog Music(アナログの未来を創造する)」というブランドコンセプトのもと活動していますが、ミュンヘンに来るたびに、「他社のマネではなく、DS Audioにしか作れないものを作っていかなければならない」とあらためて強く思います。

 

今回はミーティング続きでゆっくり見て回る時間は少なかったのですが、展示会として本当に多くの実りがあり、心に残るイベントとなりました。

 

来年からはウィーンでの開催となりますが、このミュンヘンの盛り上がりをうまく引き継いでもらえることを期待しています。