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次の10年に向けて

次の10年に向けて

 

201310月にDS Audioというブランドをスタートさせて今年の10月で10年が経過しました。幸いなことに最初は数名で細々と始めたDS Audioも今では26人のメンバーが働いてくれるまでになりました。

10年というと長いですが、始めた当初は完全なる素人集団で(今もそうかも知れませんが、、)右も左もわからない中進んできたので、とにかく目の前のことを必死にやってきたら10年が経過していた、というのが正直な感想です。なので、過去の10年を振り返るのではなく、未来の10年に焦点を当てて、今後の10年に向けての考えを少しここに記したいと思います。

 

これまでの10年間様々な方々のサポートもあり僕たちは自分たちの予想を超えるスピードで成長してくることが出来ました。ただ僕たちはまだ何も成していないし、やっとスタートラインに立てた程度じゃないでしょうか。こんなところで満足して留まるつもりは毛頭ありません。僕たちのブランドのコンセプト”Creating the future of analog music”(アナログの未来を創造する)を体現する為には、まだまだやらなければならないことが山の程あるし、新製品のアイデアは渋滞する程溜まっています。次の10年もこれらの課題を一つずつ丁寧に、そして愚直にこなしていく、これ以外に方法はありません。

 

DS Audioを立ち上げてから10年間、お客様や業界からの期待も着実に高まってきており、僕達により高いレベルが求められてきていることは間違いありません。

立ち上げ当初はたった数名で製造、開発、営業、マーケティング全てを行ってきましたが、より高いレベルで仕事をしていこうと思うと、これまで以上に個の強さから組織の強さへの転換を図っていく必要があります。

当たり前ですが人間の1日の時間は24時間しかないので、自分も含め一人一人に出来ることは限界があります。多くの人からは僕がDS Audioの中でとても多くのことを行なっているように見えているかも知れませんが、僕自身は図面も引けませんし、カートリッジやイコライザーを作ることも出来ません。DS Audioのチームの中に図面を引いてくれる人がいて、製品を作ってくれる人、バックオフィス業務をしてくれる人がいるからDS Audioは成り立っているのです。この事実はとても重要で、何をするにも決して一人ではなし得ないということです。ただそんな小さな力でも、その小さな力が集まって、チームとして各々の持ち場でしっかりと力を出すことが出来れば、到底一人では成し遂げることの出来ないようなことでもきっと成し遂げることが出来るはずです。

絵本でスイミーが仲間の魚たちをまとめて大きな魚になったように。全員で力を合わせれば、組織として強く大きな魚になることが出来るはずです。

 

これはDS Audio内のチームについてだけではなく、光カートリッジについても同様のことが言えると思っています。光カートリッジを始めてから最初の7年間は光カートリッジという製品の良さを独立独歩自分達(DS Audioの販売店代理店含む)だけで発信してきましたが、数年前に光カートリッジのイコライザー回路を公開したことで、現在ではEMM Labs,Soulution,Soulnote,上杉研究所、等々様々な会社が光カートリッジの新たな魅力を引き出し、それぞれのブランドが自ら光カートリッジの良さを発信してくれるようになりました。仲間が少しずつ増えていくにつれ、光カートリッジというカテゴリーの認知度、お客様の関心が高まっていることを肌で感じております。僕たちDS Audio単体では出来ることに限界があるけれど、世界中の仲間と協力することが出来れば、光カートリッジももっともっと大きな魚になれるはずです。

 

小さな力を大きな力に変えること、そんなことが次の10年に向けて大切になってくるのでないかと思っています。

DS Audio 青柳哲秋